落語のまくら Ⅹ
とある国の軍事訓練所。
VIP警護の最終の面接が行われていた。
国家の最重要人物の警護を預かる者であるから、慎重に行われており、優秀な若者が、最終面接に臨んでいた。
「君はここまで、すべての面で最も優秀な成績を収めている。
国家に対する忠誠心も十分だと思う。
良いかね?」
「はい、よろしくお願いします。」
「今君は、単独で最高指導者の身辺警護をしている。
会議場前の歩道を徒歩にて移動中に、最高指導者に向けて、ものすごい速度で突っ込んでくる乗用車が一台。
振り返ると後ろからは拳銃、ナイフを手にした覆面姿の男たちが、最高指導者目掛けて走ってきている。
単独護衛をしている君の拳銃には弾は6発しか入っていない。
相手は1台と5人。
君ならどの順番で発砲するかね?
国家の危機を救わなければならない咄嗟の判断だ。」
「はい!最高指導者に6発!」