落語のまくら Ⅳ
忍者
休日の昼下がり
若いの二人が山道をドライブしてたんですが、運転してた方が急ブレーキ。
「うゎ!どーした、急に!」
「さっきのカーブに忍者がいた。」
「忍者?今時忍者なんているかよ。」
「いや、いたんだって!」
路肩に車を止めて、二人で見に行ってみると、黒尽くめの忍者衣装で、背中に刀の見るからに忍者がいて、アスファルトにピッタリと耳をつけて這いつくばってる。
「わっ!本当に忍者だ!」
「なんかを喋ってる!」
「・・・赤のスポーツカー。運転席に20代男性。助手席には同じく20代女性。現在時速80キロで南にむかって走行中」
「すげ〜!ねぇ忍者さん、どうしてそんなことわかるの?」
「今、その車に、ひかれた」