落語のまくら 立川志の輔
立川一門が落語協会を脱退して初めての弟子、志の輔師匠でございます。
7代目立川談志が最も評価していた弟子です。
今でも大活躍してますもんね。
チケットがなかなか手に入りません。
1.生い立ち
2.人となり
3.持ちネタ
4.まくら
の順でお話します。
これは目が離せないですよ、本当に。
1.生い立ち
本名竹内照雄
出囃子は『梅は咲いたか』
2008年芸術選奨文部大臣賞
2015年紫綬褒章
オフィスほたるいか所属
幼いころ老親が離婚、5歳の頃に母親が亡くなる。
母方の祖父母宅で、母親の兄の伯父と一緒に何不自由なく育てられる。
富山県立新湊高等学校卒業後、明治大学経営学部に進む。
明治大学では落語研究会に所属する。2年先輩に三宅裕司、2年後輩に渡辺正行がいる。
大学卒業後は三宅裕司の影響もあり、アルバイトで生活しながら、劇団「シェイクスピアシアター」や劇団「昴」の養成所に所属し、演劇の勉強をする。
縁があり広告代理店に入社するも、7代目立川談志の『芝浜』を見て落語家になりたいという気持ちが強くなり、退社。
この時広告代理店の社長に呆れられる。
すでに結婚していたが、
1983年1月に29歳で立川談志に入門。
1983年3月に立川談志が落語協会を脱退。其のため志の輔は寄席定席の前座修行をしないままであった。
1985年TBSの「朝のホットライン」レポーターに抜擢され、以降人気者になってゆく
2003年より毎年一回富山県出身の芸人を集め、富山県民会館にて寄席形式で『越中座』を開催。2006年からは東京でも開催するようになる。
2003年3月「六人の会」を結成。現代落語の発展を願い、2004年から2008年まで「六人の会」を中心に『大銀座落語祭り』を開催した。
2008年6月7日富山市中央通りのセプラビル3階に、定員266名の「てるてる亭」という演芸ホールの「席亭のような館長のような番頭のような者」に就任。ほぼ毎月一回「志の輔のこころみ」と題した落語会を開催している。
2.人となり
とても勤勉でまじめな性格。また、筋を通す性格で、一面頑固でもある。また、研究熱心であり、新しいことにも挑戦し、立川談志のやらなかった新作落語も手掛けている。
また、その勤勉さから噺家として成功を収めましたが、立川流が落語協会を脱退して以降、前座修行をしないまま噺家となっています。
談志師匠は志の輔師匠を立川流の実験台と位置付けていましたが、志の輔師匠が成功を収めたことで、志の輔師匠をものすごく評価されたそうです。
志の輔師匠は、まじめで勤勉で義理堅い。談志師匠の下で修業したおかげで、想像力も豊かになり、立川流の最高傑作といっても、決して過言ではありません。
3.持ちネタ
古典
『だくだく』
『しじみ売り』
『死神』
『紺屋高尾』
『茶の湯』
『猿後家』
『八五郎出世』
『ねずみ』
『らくだ』
『井戸の茶碗』
『小間物屋政談』
『千両蜜柑』
『ろくろ首』
など多数
新作
『ハナコ』
『身代わりポン太』
『買い物ブギ』
『親の顔』
『質屋暦』
など多数
4.まくら
アマゾンの魚
落語というのは、想像力次第なんです。
アフリカのアマゾン川って知ってます?
日本からフィリピンぐらいあるなが~~い川です。
人喰いワニやらピラニア、たっくさんの不思議な動植物がいますよ。
中には、本当にまだ見たこともないような動物がいたりしますよね。
ナマズの仲間らしいんですが、アマゾン川の河口のほうに行くと、尾ひれが上下に動き、尾ひれの下にもう一個顔がくっついている。後ろを泳ぐ自分の子供を見守ってるんです。
変な魚でしょう。
想像できますか、後ろの尾ひれの下に、もう一個顔がくっついているんですよ。
想像してみてください。
不思議でしょう。
まぁ、そんな魚、いないんですけど。
おねいさん
よっ、ねおねーさん、粋だねぇ
わたしゃ帰りだよ。
ハイジャック
犯人 この飛行機をロンドンに向かわせろ
機長 馬鹿な真似はよせ
犯人 つべこべ言わずにロンドンに向かわせろ
機長 この機はロンドン行きだ
患者
患者 最近、コーヒーをのむと右目が痛むんです。
医者 それはいかんですね。ではいつものようにコーヒーを飲んでみていただけますか。
患者 はい、こんな風に飲んでおります。
医者 あなたねぇ、コーヒーを飲むときはスプーンは取らなきゃ。
本日は以上です。
伸介師匠の噺は、ぜひ聞いておいてください。本当に上手ですよ。
聞いてみてお得感があふれてきます。